2日連続開催の「大阪ゴー宣DOJO」、両日とも様々なことを考えさせられた回でした
2日目の「女性活躍とは何か?」では、登壇された女性陣が、皆さんそれぞれ多様な生き方をされてきて、経験や思いもバラバラだからこそ、いっそう議論が深まったように思います。
「女性は教育を受ける必要はない」とか「女性社員は男性社員の結婚相手として採用」なんて言われていた時代から比べたら、現代女性の人生の選択肢の幅はかなり拡がってきたんだな、ということも実感しました。
そして政府が進める「女性活躍」の真の意味や、本当の「女性の地位向上」とは出世のことではない!という視点は、目から鱗が落ちる思いでしたし、ずっとモヤッと抱いてきた違和感の正体がわかったように思います
「女性の地位向上」といった時に、真っ先に思い浮かぶのは、やはり非正規雇用の多さであったりとか、女性政治家や女性役員の少なさです。
しかし、男女平等にと言っても、どうしたって身体的な違いはあるし、女性には妊娠・出産がある。
少子化を止めなければ日本の経済は先細りになるのは当然で、なおかつ女性の労働力が必要であるならば、女性が妊娠・出産しても会社に戻って来られて、働き続けられる環境を整えなければならない。
でも、社員に産休・育休を与えられたり、社内に保育施設を作れたり、空いた穴を埋める人材を雇えたりできるのは、ほんの一部の大企業のみです。
日本の99.7%(!)を占めるという中小企業に、それをしろというのは到底無理な話で、結局、残った社員に負担がかかってしまい、そうした不満が募った先に「子持ち様」とか「産休クッキー問題」が起きている側面もあると思います。
結局、社会全体として、保育施設を拡充したり、人材を育成したり、補助金などの社会福祉を手厚くしたりする必要が出てくるわけだけど、そうなると今度は財政の問題が生じてきて、北欧社会のように税金を高くする必要性も出てくる。
そうなった時に、果たして、現代の日本人はそれを受け入れられるのだろうか……??
少し前に、X(旧Twitter)で以下のポストが話題になっていました。
このポストには共感や批判等、様々な声が寄せられて炎上していましたが、「公園で遊ぶ子供の声がうるさい」「子供の声がうるさくて静かに過ごせないから、近くに保育園は作るな」「ベビーカーが邪魔だ」「電車(飛行機)の中で泣く子供がうるさいから乗せるな」…等々、子育てに冷たい世情とリンクしていますよね。
少子化が進めば、巡り巡って、自分に跳ね返ってくる問題なのに、利己主義に陥ってしまっている。
自分が得られなかったものを持っている人への嫉妬や、権利・平等意識……これは「大阪ゴー宣DOJO」1日目で議論された内容とも通じているなと思いました。
そして、現代日本人がなぜこうも子育てに対して冷たいのか?なぜこんなにも利己主義なのか?…と考えていった時に、やはり、「公よりも私」と教育してきた戦後民主主義に行き着く…という先生の指摘には、もうなんか目から鱗だけじゃなくて、いろんな物がボロボロ落ちてくるような感覚に
やっぱり、『戦争論』以降、よしりん先生がず~~~~~~~~っと描いてきた「個と公」は、現代日本人の様々な問題に通底しているのだなと、改めて気づかされました。
それと同時に、海外留学という選択肢があったにも関わらず、大学卒業後すぐに「社会の役に立ちたい」と日本赤十字社に就職された愛子さまは、若くして「私よりも公」を体現されていて本当に凄い。
こんな凄い方が「女性」というだけで天皇になれないのなら、日本の未来が明るいものになるわけがないですね。
「大阪ゴー宣DOJO 2Days」、色々なことを考えさせられましたし、何度でも聞きたくなる議論です。
まだご覧になってない方は、ぜひ見て感想を聞かせてくださいね